結局セックスで男を選ぶのか
元彼と私は、カシの目を盗んで濃厚なセックスを何度も何度もした。
「ミィの腰から脚へのラインが最高だ。」
「ミィの花が小さくて可愛いこと、知ってる?」
「ミィの体臭はココナッツの香りだよ。」
「ミィのエロい顔、よく見せて。」
元彼のそんな言葉を聞いていると、恥ずかしいのと嬉しいので、記憶が曖昧になる。
元彼は身体を愛でるといった言葉がぴったりのセックスをする。
自分が果てた後も、私の花に舌を這わせて私の蜜を愛おしそうに舐め回す、そんな男だ。
(ああ、、、、女に生まれてよかった、、、。)
と思うのはそんな時・・・そう、私は元彼とのセックスに溺れているのだ。
カシとのセックスに白けてしまいそうだと恐れて、私はカシとのセックスレス期間を更新している。
「女の子の日だから、、、」とか「夜は子どもが起きると困るから、、、」とか理由をつけてガルガルモードのカシを遠ざける。
カシは恋愛の熱量を私と合わせようとするタイプだ。
私のメールの返信が遅ければ、自分も遅くする。
私のメールの頻度が少なくなれば自分も少なくする。
私がセックスをしたがらなければ、カシも強要しない。
昔は恋愛熱量を調整するカシにやきもきしたが、今はカシに割いていた時間を一部元彼に割いたとしても「ミィ、最近忙しいの?」の一言で恋愛熱量を調整してくれるカシが本当にありがたい。
本能のままに自由に自分のパートナーを選んだら、元彼になってしまうかもしれないなぁとか、私がこのまま元彼とのセックスに溺れて、カシと自然と距離を置き始めたら、円満に自然消滅できるかもしれないなぁとか、そんなことを考えて、中心人物の私が他人事のように成り行きを見守っている。