不倫の証拠じゃないのか
春休み、何か遊ぶものを探して家中の引き出しを開けた子ども達、隠しておいたカシからの年賀状を見つけてしまった。
子ども達は、その年賀状を運悪くその場にいた主人に渡してしまったようだ。
私が仕事から帰ると、主人が私に年賀状を突きつけた。
主人「おまえ、なんだよ、これ。子どもが見つけたぞ。」
ミィ「えっ、、、これ、、、どこで見つけたの、、、???」
私は年賀状を見るなり、呆然となり、言葉を失った。
しかし、その後、
(いけない、、、こんなことで慌ててはいけない、、、、。)
と、すぐに冷静さを取り戻した。
(えっと、、、、カシがくれた年賀状はどこまで書いてあったんだっけ、、、。カシの名前は確か書いてなかったはずだし、、、、。)
頭がフル回転。
主人「おまえ、不倫の証拠じゃないのか。」
ミィ「違うよ、これは男性からじゃなくて女性からもらったの。」
主人「女性???暗号みたいなものも書いてあるじゃないか。おかしいぞ、、、、お前、俺の目が見れるのか?」
ミィ「・・・それは◯◯ちゃんからもらったの。どうぞ、心配なら彼女に聞いてみて。」
主人「・・・」
ミィ「私がこの年賀状を男性からもらってたら、大変なことだわ。私にそんな時間がないのはあなたもわかってるでしょう???」
主人「・・・」
主人はなんとなく納得したようで、それ以上は私に聞かなかった。
私はすぐにその年賀状を回収して、捨ててしまった。
私の主人は単身赴任をしている。
夫の単身赴任中に不倫をする私は、どう考えてもクズだ。
不倫の孔に浸かると主人を裏切り、不倫の孔から抜け出すとカシを裏切り、どっちの方向に向かっても大切な人を傷つけてしまう。
そしてもちろん私も体も精神も全て回復できないまでに叩きのめされるのだろう。
不倫の孔は恐ろしい孔だ。