カシからの年賀状
年賀状が欲しいとカシにおねだりをした。
カシの字を見てみたいから来年の私との抱負でも書いてって我儘を言って。
カシは私の我儘に困ったようにしていたけれど、覚えていてくれたようだ。
カシの車の助手席に乗った時、私の見える位置に年賀状が置いてあった。
私がすぐに見つけて喜んで年賀状を手にとると、おもて面に「いつも可愛いミィへ」という繊細な字と郵便番号の欄に「314 1592」の数字が書いてある。
カシに「何の数字か当ててごらん。」と言わてうーんと考えたが思いつかない。
私「カシ、わかんないからヒントちょーだい、、、、。」
カシ「じゃあ、3と1の間に点をうってごらん。」
私「あー、、、、円周率だ!!!」
円周率には永遠に続くという意味があるらしい。
年賀状は誰かに見られてもすぐにはわからないカシからのラブレターになっていた。
本当に本当に幸せな気持ちになって、年賀状を何度も何度も見返した。
何度も何度も私が嬉しそうに見るから、最後はカシが「恥ずかしいからもう見ないでよ」と照れて言った。