不倫の孔に堕ちました

ひょんなことから不倫の孔に落ちた私。 それから抜け出せなくなりました。 今は3人の男の間をゆらゆらと行き来しています。

私は不倫の孔に堕ちました。
堕ちてから孔から抜け出せなくなりました。
不倫の孔は幸せの孔なのか、地獄の孔なのか、、、。

バレンタインデーのカシの襲来

バレンタイン当日。


朝、バタバタと子ども達を送り出し、もうひと眠りしようかと思っていた8時半ごろにインターホンが鳴った。


インターホンに出ると、カシがマンションの正面玄関に立っている。


カシ「ミィ、家に入れて。」


(やばい、、カシが勝手に家にきた!!!!どうしよう、、、。)


私はかなり迷ったがカシを家に入れることにした。

正面玄関で揉めるとマンションのコンシェルジュに何事かと思われてしまう。


エレベーターで登ってきたカシは家のドアのインターホンを鳴らした。


ミィ「どうしたの?急に家に来たらダメじゃない、、、。」

カシ「入れて。」

ミィ「・・・本当に仕方のない人。」


私はそう言ってドアを開けて玄関に入れた。

玄関に突っ立っているカシは本当に怖い顔をしている。


私が「そんな怖い顔をして、、、。」と言ってカシの顔を撫でたら、少し顔が緩んだ。


彼をリビングに入れて、ダイニングチェアに座らせた。


ミィ「朝御飯食べる?」

カシ「・・・うん。」


私はジューサーで人参ジュースを作り、カシの前においた。

人参ジュースを覗き込んでいるカシに「早くのんで。生の酵素が分解されちゃうから。」と言うと、カシはびっくりしたように大急ぎでジュースを飲んだ。


そして昨日作ってあったおでんにお餅を入れてカシの前に置いた。


カシはおでんを食べながらポツリポツリとコメントするようになった。


カシ「人参ジュース、本当に美味しいな。」

カシ「おでんにお餅入ってるんだ。」


私はカシの向かい側に座って、彼はいつ本題に入るつもりかしら、、、とカシを眺めた。

手土産なしでこれる男は自律神経やられないよね

カシとちゃんと付き合っていた頃、カシが私の別宅に来る機会があった。

私がカシのケチに薄々気がつき始めた頃だ。


私はなんとなく、カシがタダメシを食べてタダ酒を飲んで帰っていく気がして、先手を打った。


ミィ「カシ、自分で飲むお酒は持ってきてくれない?家にはスパークリングワインはあるけどカシの好きなビールはないから。」

カシ「・・・どうしようかな、飲むかまだ決めてないから。」

ミィ「飲まないの?」

カシ「きっと飲むとは思うけど、部屋に行ってから決めていい?朝早くからお店も開いてないから。」


(??????何???コンビニだったら家の周りに沢山あるけど、、、、スーパーで買いたいってこと???)


カシの言っている意味がわからなかったが「・・・うん。」と頷いた。


さて、当日。


もちろんカシは手ぶらで別宅にきた。

デザートももちろんビールも持ってこない。


そして、カシはお昼にお酒を飲もうかな、、、と言い始めたため、仕方なく私の家にあるスパークリングワインを提供した。


私はほとんどお酒を飲まなかったがカシは一人でボトル一本開け、それでも足らず結局家にあるスパークリングワインを二本飲み干した。


私が何気なく「カシ、ビールのほうがいいでしょ?買ってきたら?」と促したが、「スパークリングワインが美味しいからそれで大丈夫。」と言われて、私は首をかしげた。


(この人、大丈夫かしら、、、、人の家に手土産も持たずにきて、朝御飯と昼御飯を目一杯食べて、お酒もたらふく飲んで、何も感じないのかしら、、、。)


私だったら、手土産も持たずに人の家には絶対に行けない。

出てきた料理やお酒を見れば、一瞬でホストが自分に使ってくれた金額を計算できてしまう。


こんなにマナーがなってない男は、旦那には絶対にできないな、、、、と感じたら一気に私の目が覚めた。

会計でモタモタする男は自律神経やられてないよね

『外で男と食事する時は財布を出さない』というスローガンを今でも掲げている私。


実際、私が無職だとわかると男性陣はほぼ全員奢ってくれることが判明(カシを除いて)。

もちろん安月給だろう研究者のケッキも奢ってくれる。


みんな簡単に奢ってくれる感じに拍子抜けして、なーんだ、私、今まで男と一緒にいる時に気を使いすぎてお金を出し過ぎてたんだな、、、と思ってしまう。


さて、カシ。


カシはケッキよりも稼いでおり、計画的に家のローンを返し、数年で数千万のローンを完済してしまう能力をもつ。

そんな男が、私に奢ってくれるはずがない。


だからカシとは飲みに行かない、、、と心に決めていたが、どうしても飲みに行かなければいけない状態となり、飲みに行くことになった。

ーーーーーー

『財布を出さない』スローガンを掲げている私が払わないといけなくなる理由。


それは、ずばりカシが故意的になのか会計でモタモタするからだ。


店員さんにお会計を頼むと、金額が書かれたレシートを店員さんが持ってくる。

そして、店員さんと私とカシがお見合い状態となる。


・・・。


そんなお見合い状態でモタモタできるほど、私はメンタルが強くない。

パッと私が全額を払ってしまう。


店員さんはそんな状況に驚いて、(あなたこれでいいの?)とカシに対して目線を送ることもあれば、すぐに会計に行かずに私の渡したお金をもって「お会計これでいいでしょうか?」とカシに聞くこともある。


メンタルが強くない私が、「あー、いいんです、それで会計してくださーい(ニコリ)」

と努めて明るく言う。


そんな状況も結構平気そうなカシ。

そのあと、カシが半額私にお金をくれるというそういう戦法。

、、、、全然食べない私と大食いのカシが割り勘だったらそれはお得ですよね。


数年で数千万のローンを返済してしまう男というのはちょっと違う。

でも、そんなにメンタル強いんだから絶対にカシは自律神経やられてないよねぇ。