お金でつろうとするクマさん
第3の男、クマさん。
クマさんと一緒にランチを食べているとクマさんが急に尋ねてきた。
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クマ「姫の誕生日は、いつかな?」
ミィ「冬の◯月◯日です。」
クマ「そうだったね、前に聞いたよね。ちょうど半年あるんだね。」
そう言ってクマさんは、私に封筒を差し出した。
ミィ「・・・クマさん、何???」
クマ「中身を見てごらん。」
中身を見ると、一万円札が数十枚入っている。
ミィ「・・・。」
クマ「ハーフイヤーバースデーのプレゼントだよ。何を買ったらいいかわからなかったんだ。」
(ハーフイヤーバースデーって・・・・そんな記念日聞いたことないし・・・。)
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夫や子どものいる私とセックスなしで食事をすることに数十万の価値を見出す人がいるのかと、私はただの不倫女なんだけどな、、、と本当に驚いた。
お金はその場で返すとクマさんの自尊心を傷つけるような気がして返せなかった。
そして、今手元にある。
さて、どうしよう。
『数十万くらい痛くも痒くもないお金持ちだからいいんじゃね?冬のコート買おうぜ』という悪魔の私と、『返しなさい!!!返さないと今後、彼に付け込まれますよ。あなたはどんな悪女になったんですか!!!』という天使の私。
悪魔が勝つか、天使が勝つか。
ただひとつ言えることは、不倫というリスクはお金に代えられない。
どんなにお金を積まれても、自分が望まない人のために不倫のリスクを負うことはできないのだ。