不倫の孔に堕ちました

私は不倫の孔に堕ちました。
堕ちてから孔から抜け出せなくなりました。
不倫の孔は幸せの孔なのか、地獄の孔なのか、、、。

いいお父さん

日曜日、カシは子ども達と子ども達の友人を連れて、大きな公園に行くと言った。


「ミィも子ども達を連れておいで、一緒に日向ぼっこしよう。」と言うカシ。


子ども達にばれたらどうするのかしら、、、、と思いながら、私の子ども達に公園のことを言ってみたところ、子ども達も大はしゃぎ。

結局、私も子ども達を連れて同じ公園に行くことになった。


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広い公園の中、カシをやっと探し出す。

カシを見つけて思わず手を振ってしまう(笑)

いけないいけない、、、条件反射で、カシに尻尾を振ってしまった。


知らない者同士のふりをしながら、展望台に別々に登って展望台の上でキスをしたり、子ども達を眺めているふりをしながら、隣に並んでアイスを分け合って食べたりした。


そうこうしているうちに、カシがスパイダーという遊具で子ども達と鬼ごっこを始めた。


カシの子ども達がカシのことを「お父さん、お父さん」と親しげに何度も呼ぶ。

40代に見えないくらい活動的に子ども達を追いかけ楽しく遊ぶカシは、眩しいくらい素敵だった。


そんなカシを眺めながら、私はふと考えた。


今、カシは第1の人生の中、お父さんという役割を充分果たしている。

そして、カシは第2の人生のパートナーとして私を選んでくれたのではないだろうか。

私も、第2の人生のパートナーを真剣に考える時期なんだろう。


こんな私でカシはいいのかしら、、、と気後れするほど、スパイダーの上から笑いかけるカシは眩しかった。

必ず折れるカシ

私は、最初にカシと付き合う時に「奥様の話をしないこと」を条件とした。



でも最初の頃、カシはその約束を破りがちだった。


奥様と結婚記念日のお祝いをアウトレットに買いに出かけたことや、昔、奥様と混浴に入った話、またどう見ても奥様だとわかる身体の半分が写った食事風景の写真を送ってきたりする。


極めつけはデートの時に「奥様と結婚するかどうか迷ったけど今はその判断で良かったと思ってる」と嬉しそうに言った時、私はなんとも言えない複雑な気持ちになった。


この時ばかりはカシとのデートが終わってからもモヤモヤした気持ちは晴れず、こんなことならいっそカシと会う必要はないんじゃないか、、、と思いつめた。


辛い恋愛はもう懲り懲りなのだ。どんなにカシが好きでも。


その後、私はLINEでこう切り出した。

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ミィ「カシ、、、最近は「嫁が嫁が」話が多くて、、、、最初の契約違反になってる。」


カシ「え、、、。そんな風に思ってたの?別にたいした話してないでしょ。」


ミィ「でも混浴の話とか、、、、。私、ちゃんと最初に、カシと仲良くなる前に約束したのに、、、、それができないなら付き合わないって言ったのに、、、。」


ミィ「私、やっぱり奥様の話をしない人がいいの。」


カシ「・・・今電話できる?」


ミィ「電話はできない、、、、私、やっぱり奥様の話をしない人がいいの。」


カシ「・・・。」


カシ「ミィが好きだから。」


カシ「ミィが好きだから、こんなことで言い争いしたくないんだ。」


カシ「電話で話したい。」


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カシからの電話をとると、カシは私に切り出した。


カシ「嫁とラブラブじゃないよ、全く。ラブラブだったら、不倫なんてしてない。ミィは何か勘違いしてない?」


ミィ「・・・。」


ミィ「ラブラブかどうかは関係ないの。」


カシ「えっ?どういうこと?」


ミィ「奥様の話を聞いたら、複雑な気持ちになるの。」


ミィ「奥様にヤキモチ焼いて、、、、でも奥様はなにも悪いことしてないのに、なんで奥様にヤキモチを焼くんだろうって。」


カシ「・・・。」


ミィ「奥様は全く悪くないのに、悪いのは私なのに、ヤキモチを焼いてしまって、、、複雑な気持ちになって、、、だから嫌なの、奥様の話は。」


カシ「わかった、もうわかったから。」


カシ「ミィ、ごめん、辛い思いをさせてごめん。」

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カシはそれから一切奥様の話はしなくなった。


あれだけ話題に出ていた「嫁」という言葉を一切口にしなくなった。


私の気持ちをできる限り優先してくれる。

それはカシが折れているということだ。


カシが折れてくれるからこそ、私達の関係が続いている。

カシにいつも感謝している。

優先順位を決めたがる男

研究者の元カレは典型的な優先順位男だった。


1位が研究、2位が家族、そして3位以下が私。


私と付き合っているとラブラブ状態になるため私の優先順位が自然と上がってきてしまうようだったが、そのことを元カレはすごく恐れているようだった。


単身赴任だった元カレは、家族と会う時間よりも私と会う時間が長くなるのを嫌がった。


研究を疎かにしてはいけないと、会う回数も限られた。


私への気持ちも沢山好きにならないように調整しているようだった。


私の優先順位が上がらないように管理された状態で、元カレは「ミィが好きだ。今まで出会った中の最高の女性だ。」と毎日のように私に語ったが、この言葉に何の価値があるのかわからなかった。


愛して欲しいという気持ちもあったが、不倫という関係上、自分が元カレの研究や家族よりも優先順位が高くなりたいわけじゃないんだけどな、、、という自分の中で説明がつかない複雑な気持ちになった。


結局、私は元カレとの別れを選択した。
元カレのことはすごく好きだったが、「これで辛い恋愛から逃れられる、、、」とホッとした。


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カシがある時、私に言った。


カシ「うーん、優先順位か、、、、俺は固定した優先順位はないかな。その場の状況で優先順位って変わるんじゃないかな?」


カシ「その時々でミィが一番になったり、仕事が一番になったり、家族が一番になったりするから。常に入れ替わるんじゃないの?」


カシ「そんな絶対に1位が仕事で、2位が家族って、付き合ってるのにおかしいでしょう?」


私は、カシの言葉を聞いて、あー、こういう事か、、、と納得した。


不倫は器用で柔軟な考え方ができる男しかしてはいけないのだ。
状況をよく観察し、それぞれの立場を尊重して動くことができる人でないと、誰かを傷つける。


私は今後絶対に優先順位を決める人とは付き合わないと心に決めた。