不倫の孔に堕ちました

ひょんなことから不倫の孔に落ちた私。 それから抜け出せなくなりました。 今は3人の男の間をゆらゆらと行き来しています。

私は不倫の孔に堕ちました。
堕ちてから孔から抜け出せなくなりました。
不倫の孔は幸せの孔なのか、地獄の孔なのか、、、。

奢られ慣れてない私

無職になったことを理由に『外で男と食事する時は財布を出さない』というスローガンを掲げた私。


というものの、今まで全然奢られ慣れてない私はすごくソワソワしてしまう。


例えば、奢ること大好きで私が無職になったことに喜んでなんでも奢ってくれるようになったクマさん。



なんだかんだ理由をつけて蟹のフルコースを私に食べさせてくれた時は、美味しいけれど、これ、、、、いったい幾らなんだろう、、、絶対に数万円はするよね、、、、と少しずつ心配に。


プラトニックのパトロンを見つけた気分だ。


さらに料理好きの私はこの料理の原価がわかってしまう。

タラバ蟹であっても足が折れていたり取れていたりするだけで2、3杯が数千円で安く売っていて、10分ほど塩水で茹でるだけで出来上がり。

自分で茹でて、茹であがったばかりの熱々の蟹を食べるほうが数倍美味しいことを知ってしまっている私は、そんなものにこんな大金を払うなんて、、、、と顔をしかめてしまう。


ダメだ、、、、私、奢られ慣れてない。


思わず

「ねぇ、クマさん、来年の冬は私のお家に蟹食べに来て。私の料理のほうが美味しいよ。」

と言ってしまいそうになった。

カシが変わる努力をするらしい

私がカシに親友の誕生日プレゼントを買いに車で1時間かかる山の上のお店に行くことを話すと、カシは「ミィは車の運転が下手だから俺が連れてくわ。」と言った。


本当に久しぶりにカシに会った私。

少し痩せたカシはイケメン具合が上がっていた。

鼻筋が通っていて目の色がグレーのカシは痩せると顔のパーツが目立ってより日本人離れした顔になる。

(この人、もう少し自分というものがあればモテるだろうに、、、、。)

隣で運転するカシの横顔を眺めながらそう思った。


カシは他人のことが本当に気になる人だ。


「あの子に頼られてるからしぶしぶやるわ。」

「同僚が自分の陰口を言っているみたいだ。」

「奴は俺が嫌いなんだ。」


全ての主語が他人になってしまうカシにいつもイラついて私は提言する。

「あの子が喜ぶ行動なんてどうでもいいから、自分が喜ぶ行動したら?」

「その同僚はカシにとってどうでもいい人でしょう?カシにとってどうでもいい同僚が何言ってもよくない???」

「何?カシは全世界の人に好かれたいの?自分が好きな人に好かれればそれでよくない???」


最後に「他人の気持ちを自分の気持ちより優先するなんて優しいことだって勘違いしてるんじゃないの?自分をないがしろにして自分がすり減ってるの気がつかない???」と私に捨て台詞を吐かれてしまう。


カシは一言。

「わかった、ミィの言う通り、俺は変わる努力をする。」


頼むよ、カシ。

早く自分の気持ちに気がついて、私のことが好きじゃないことを認識したほうがいいよ。

お弁当も前戯の一部

仕事を辞めて太ってきてしまった。


それは私が大の料理好きだからかもしれない。


勉強の合間になんとなく息抜きするか、、、と思うと、近くの市場までふらりと行き、お買い得の魚や野菜をいくつか購入しては料理してしまう。

そんな私の冷蔵庫の中には作成済みの料理が山ほどあるため、単身赴任のケッキに会うたびにお弁当やお菓子の差し入れをする。


最近、とうとうケッキに言われてしまった。


ケッキ『ミィ、時間ができたら料理ばかりしてるでしょう?』

ミィ『だって、、、、市場のお魚がめちゃくちゃ安くて、、、すぐにさばかないと悪くなっちゃうような気もするし、、、。』

ケッキ『だから腰の辺りがふくよかになって、胸のサイズがワンサイズあがったのか。』


そう言いながらケッキはお弁当を食べる手をとめて、私を慣れた手つきで脱がし、私の胸から腰へ愛おしそうに舌を這わせた。

ケッキとキスすると私のお弁当の味がして笑ってしまった。


私のお弁当を食べながら私も食べてしまうなんて、ラブラブ期はお弁当までも前戯の一部になってしまう。