ポッキーゲーム
カシが車の中でこう言った。
カシ「俺さ、昔仲よくてよく飲みに行ったのに、最近無視されてる同僚の女性がいるんだよなぁ。」
ミィ「そうなの?」
カシ「うん、元カノと以前付き合ってたことが彼女の耳に入ったみたいで、、、。」
ミィ「へぇ、、、さてはカシ、彼女に気をもたせてたんでしょ?例えば、頭ぽんぽんとかさ、ちょっとしたボディタッチとかさ。」
カシ「うーん、どうだろう、、、あっ、ポッキーゲームしたわ。」
ミィ「えっ、ポッキーゲーム?!?!」
ミィ「ポッキーゲームって、、、、、あの顔と顔を近づけてポッキー食べる遊びでしょ??」
私の顔はみるみるうちに曇った。
カシ「・・・。」
カシ「少人数の飲み会でさ、そういう流れになってさ、、、。」
ミィ「でもそんなお酒飲んでても、、、同僚とポッキーゲームなんて普通しないよ。」
カシ「じゃあ今度ミィ一緒にしてみよっか?」
笑ってカシは言ったが、私は「そんなことしたくない、、、。」とぷーっとふくれた。
自分でも大人げないことは充分わかっていたし、何に対してむくれているのかさえもわからなかったけれど、気持ちをすぐに立て直すことができず、ぷーっとふくれて車の窓の外ばかり見た。
カシ「・・・。」
ミィ「・・・。」
カシ「・・・。」
カシは運転しながら優しく私の頬や耳たぶを触れた。
外ばかり見て機嫌が直らない私の頬を優しく優しくなでる。
そしてゆっくり私の手を握った。
カシは優しい。
子どものような私を大きな心で包んでくれる。
カシだからこそ、私達はダブル不倫という難しい関係を続けていけるんだろう。