主人が私に何気なく言った。

『俺に何かあって死んだり身体が不自由になっても、みんなが裕福に暮らせるようにしてあるから。』

主人の説明を聞くと、確かに主人は将来の家族のことを考えて手を打ってあるようだった。

『俺が死んだほうが裕福かもな（笑）もし身体が不自由になって生き残ったとしたら、どこかに転がしておいてくれたらいいわ。お金は潤沢にあるようにしてあるから。』

なんて笑って言ったけれど。

私は黙って聞いていながら考えた。

いったい私の将来の心配をしてくれる不倫男などどこにいるのだろうか。

将来など考えず、今この瞬間を私と一緒に楽しみたいという男ばかりで、私の将来を考えてくれる男など１人もいない。

これが結婚と不倫の違いなのだろう。

パートナーの人生全てに責任をもつのが結婚で、今この瞬間を楽しむのが不倫。

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不倫をやめようと思うのは主人が優しい時だ。

北風と太陽のように、ヒステリックに愛して欲しいと言われると頑なに与えたくないが、相手から無償の愛情表現をされるとグッとくる。

自分も主人に不倫された時はそうしよう。

ギャーギャーヒステリックに騒ぐのではなく、愛しているから帰ってきてと言えるようになろう。