サプライズケーキ2
私のサプライズケーキ計画。
旅行中、やっぱりカシは私の計画に気がついていて、そして気付きながらも私に気がついてないように振る舞うという気遣いをみせた。
カシ「じゃあ、次の観光スポットに行こうか。」
ミィ「えっ、、、でもその前にケーキ屋さんに行くんでしょ?その後、観光スポットに行ったら、ケーキ屋さんから観光スポットまで30分だった??それで、、、。」
私は、旅館に着く前にケーキが溶けちゃうんじゃないかとハラハラして、嘘をつく余裕ゼロである。
カシ「ミィは、ケーキ屋さんから旅館までの時間が知りたいんだね。」
カシが笑ってる。
しまった、またバレちゃうようなことを言ってしまった。
ミィ「違うよ!!!でもなんとなく知りたいの、、、。」
カシ「今からケーキ屋さんに寄って観光スポットに行った後に旅館に行ったら2時間くらいかな。」
カシ「今から観光スポットに直接行って、その後ケーキ屋さんに寄って旅館に行ったら30分くらいだね。でも観光スポットに直接行くとケーキ屋さんに戻る状態になって、時間は30分くらいロスがあるね。」
カシ「ミィはどっちがいい?」
ミィ「・・・」
ミィ「・・・」
ミィ「2時間だったらケーキ屋さんに寄って観光スポットに行ってもきっと大丈夫、、、。」
カシは優しく気遣ってくれてるけれど、完全にバレている。
だってずーっとニコニコしてるもん。
私はもう開き直って、ケーキ屋さんに着いた途端に、
「私が買ってくるから、カシは車の中で待ってて!!!」と捨て台詞を吐き、走って買いに行った。
その後、そのケーキは旅館の人の計らいによって、夕食の後、お部屋にロウソクとともにもってきてもらうことになったのだが、カシはそのケーキを見て、私の予想に反して驚いた。
カシ「ミィ、ホールケーキ買っちゃったの?!?!」
ミィ「だって、、、、誕生日といえばホールケーキでしょ、、、。」
カシ「こんな大きなホールケーキ、どうやって二人で食べるんだ、、、、。」
カシは小さなカットケーキを買っていると思っていたようだ。
そんな会話をしながら、旅館の人が記念撮影をしてくれた写真には、ホールケーキの後ろで、私に見せたことのない恥ずかしそうな顔をしたカシと満面の笑顔の私がうつっていた。