ケッキとの週末
ケッキが学生の指導を終えて、お家に迎えに来てくれたのが15時。
その後、ケッキと少し早いお花見へ出かけた。
閑古鳥が鳴いている穴場の植物園。
植物園の桜はまだまだ。
ソメイヨシノは全然。寒桜は2分咲きくらい。
その代わりモクレンの白い花が綺麗に咲いていた。
ケッキと私は、桜の木の幹にかかっている桜の名前の板を読みながら、桜の花びらが違うだとか幹が変わってるとか、ぶらぶらと話しながら散歩した。
急に雨が降ってきて、急いで植物園の事務所に駆け込む。
雨がひどいため、ケッキが事務所の入り口まで車を持ってくるからと言って出て行った。
待っている間、植物園の管理人さんが私に話しかけてきたので、少しの間、桜のことを話した。
遠くからケッキの車が来るが見え、管理人さんが私に『旦那さんが来たよ。』と言った。
ケッキが運転席から管理人さんに会釈をする。
私も管理人さんにお礼を言ってケッキの車に乗り込んだ。
ケッキが私に言う。
『ミィといると自然なんだよな、ゆったりとした心地よい時間が流れていく。』
私もそう思う。
周りから見ると老夫婦のような落ち着いたカップルが不倫だなんて。
旦那よりも旦那らしいケッキと一緒にいながら、私は結局、旦那を差し替えたいのかななんて思った。