プラトニック不倫はどうなるかしら
ケッキにプラトニック不倫宣言をされてから初めてのデート。
雨の中、紅葉狩りに行った。
全然森は色づいていないけれど、雨の天候は紅葉狩りにはそぐわないけれど、そもそもケッキと私はケッキのアパートで抱き合ってばかりいたから、外デートの仕方がわからなくなっている。
だから今回のようなトンチンカンなデートでも決行してしまうのだ。
ケッキは車から降りる私に傘を差しながら、抱き寄せてキスをした。
ケッキ『俺さ、ミィとセックスしない宣言してから、アダルトビデオとか観てるんだけど、全然勃たないんだわ。』
ミィ『・・・・。』
ケッキ『でも今、ミィに少し触れただけでもう勃ってしまった。』
私は、どう反応していいものか困って、ただ微妙に笑って、そしてセックスせずに帰路についた。
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プラトニック不倫は今流行っているらしい。
結婚後、意図せずに他の異性を好きになってしまった、抱き合いたいが家族を裏切りたくない、、、という不憫で悩ましいものではなく、計画的にリスクを最小限にしてする不倫。
『精神的に繋がっているプラトニック不倫は、肉体だけの不倫とは違う崇高な関係だ』ということをいう人さえもいる。
私は『うーん』と首を傾げる。
だって好きだったらセックスしたくなるのが人間の本能じゃないだろうか。
心だけじゃなくて身体も繋がりたい、できる限り皮膚と皮膚と合わせたいと思うのが自然。
やっぱり私にはプラトニックは無理そうだなー。