不倫の孔に堕ちました

ひょんなことから不倫の孔に落ちた私。 それから抜け出せなくなりました。 今は3人の男の間をゆらゆらと行き来しています。

私は不倫の孔に堕ちました。
堕ちてから孔から抜け出せなくなりました。
不倫の孔は幸せの孔なのか、地獄の孔なのか、、、。

おふくろの味

私は料理が得意である。
それは、忙しかった母親に代わって小学生の頃からお弁当や食事を作っていたという環境があるが、とにかく料理が好きなのである。


しかしながら、私はカシと付き合っている時は、ほとんどカシに対して手料理を振る舞わなかった。それは、カシの奥様も料理が好きなようで、家庭料理に慣れているカシは私の手料理をそれほど喜ばなかったからだ。


喜ばないのに手間がかかる料理を作るほど私もバカではない。


一方、元彼。
元彼の奥様は、料理が大の苦手である。
「朝ごはんを1時間ほど時間をかけて作っていると思ったら、サラダとスクランブルエッグしか出てこなかった、、、。」とぼやく元彼は、栄養士のお母さんをもつ。


栄養管理されたご飯を食べてきた元彼は、とにかく奥様の料理に不満があるようだ。


そんな話を聞いて、にんまりとする私。


元彼の家に行っては手料理を振る舞う。
制限時間は30分。
短時間で元彼が喜ぶご飯を提供する。品数はできる限り多く、そして汁物は絶対。
時間が余れば、元彼の夜食も作ってくる。


そんな元彼は私の料理と提供時間の短さに毎回驚く。
そして、最近はこう言うようになった。


「ミィの料理、全部美味しいし、全く違和感ないんだよな。おふくろの味と一緒なんだよ、、、、。」


最高の褒め言葉をもらって、嬉しくて嬉しくて飛び上がりそうになった。

元彼が居なくなればミィは戻ってくる

私はカシに事あるごとに別れたいと言った。


「カシとはテンポが合わないから付き合っていてもお互い不幸なだけ。」

「恋愛関係でいると愛情表現が苦手なカシにもっと愛情表現してって言ってしまうし、カシに無理させたくないの。」

「カシとの付き合いで私になにか無理がでてきたら、私は別れたい。」


カシに対して横柄で冷たい自分が嫌になるくらいだが、言わないと別れられないし、でも言っても別れられないという負のループに陥っている。


そんな自分に嫌気がさして時々カシに

「なんだかごめんね。」

と謝ると、カシはすごく優しく私にこう言う。


「いいんだ。元彼さえいなくなればきっとまたうまくいくよ。」


・・・どういう意味だろう????


ーーーーー

そういえばカシは元カノとの別れでこう私に話していたことがある。


カシは元カノに二股をかけられた後、元カノに二股を追求した結果、カシが捨てられてしまった。

元カノは2人の既婚者を二股にかけていた相当なやり手である。


カシ「もし俺が過去に戻れるなら、元カノには二股を追求しない。元カノの浮気相手の家のポストに不倫がわかるような写真を投げ込んで、様子をみるな。そうしたら勝手に元カノと浮気相手は別れてくれて、元カノは俺のところに戻ってきただろうに、、、。」


私はカシのこの発言を聞いて、すごく違和感を覚えた。


違和感の正体はなんだろう、、、犯罪すれすれのことを罪悪感なく簡単に発言してしまうカシへの違和感、脈がない元カノに執着する違和感、、、、。


元カノで学習したカシが、元カノの失敗を生かして私を捕まえようとしている気がするのは、元カノと私が被って見えるような気がするのは気のせいだろうか。

不倫をしてよかったこと

不倫をしてよかったこと。


それは自分に自信が持てたことだ。

そんな自信は主人と離婚しても大丈夫だと思えるまでになった。


不倫をする前、私は女性としての市場価値がゼロだと思っていた。


モラハラ系の主人に、セックスの後

「未だにセックスしてもらえていてありがたいと思え。」

と言われても

(そうかもしれないな、、、、。)

とさえ思っていた。


しかしながら不倫市場では、私はすごくモテた。

不倫市場にいる男達は、セックスしたいだけのクズなんじゃないかと最初は思っていたが、様々な悩みを抱えた弱いながらも一生懸命生きる人が多く、中には私と真剣に向き合ってくれて恋愛まで発展する魅力的な男性もいた。


そんな男性が私を人として大切に扱ってくれて、そして40代であっても女性として大切に扱われることが当たり前なんだとわかった時、


(あー、私は大切な人間なんだ。きっと主人と離婚しても一緒にいてくれるパートナーを見つけられる、、、。)


と感じた。


そんな自信は、私を変えた。

今は、主人が私に失礼なことをすると、こう言う。

「あなたは私を物だと思っているんじゃない?」

「あなたの私に対する行動は人間に対してする行動ではないわ。」


そんなことを言われた主人は私に

「ごめん、ママ。ごめんね。」

と言う。


今まで全然わかっていなかったけれど、きっと主人は私を愛しているのだろう。

モラハラ系でも。

それは不倫をして初めてわかったことだ。